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肩腱板断裂

肩腱板断裂とは

腱板断裂とは、肩甲骨と上腕骨をつないでいる腱板という板状の腱が切れてしまった状態です。症状は五十肩と似ているため、見逃されることが多い疾患です。病態(切れ方、症状)によって適切な治療が必要です。

主な症状

肩を動かすと痛い(運動時痛)
就寝時に痛い(夜間痛)
自分の肩の高さよりは腕が挙げられない(挙上困難)
腕を挙げる時に力が入らない、引っかかりを感じる など

寒川病院 整形外科 肩腱板断裂

原因

加齢とともに徐々に断裂を起こす「変性断裂」とケガなどによる「外傷性断裂」があります。変性断裂は多くは無症候性(症状がないこと)であり、外傷を契機に肩の症状が出現することが多いです。野球やバレーボール、ラケットを使うスポーツなど肩をよく使うスポーツで生じることもあります。

治療方針

多くの腱板断裂の患者さんは保存的治療で改善することが知られています。当院ではエコーによる即日診断を行い、エコーガイド下注射・投薬・リハビリテーションにて早期症状改善を目指します。

外傷性断裂や保存治療無効例に対しては鏡視下手術による修復術、腱移行術を行います。

修復不能な症例には腱移行術、小径骨頭置換術やリバース型人工関節を施行します。

寒川病院 整形外科 診察中の医師

鏡視下腱板修復術

鏡視下腱板修復術は、肩に1cm弱の小さな穴を数ケ所開け、そこからカメラ(関節鏡)や手術器具を挿入し、縫合糸つきの固定具(スーチャーアンカー)を骨に埋め込み、断裂している腱板を縫合する手術です。

断裂が広範囲に及んでいる場合、縫合することは難しいため、太ももの筋肉を包み込んでいる膜(大腿筋膜)を用い、鏡視下手術で再建する方法(上方関節包再建術)を選択する場合もあります。

関節鏡視下手術は、正常な組織である三角筋を損傷しない低侵襲な手術です。元来、術後の痛みの強い手術ですが、直視下手術に比べて低侵襲な分、術後の痛みが少ないと報告されています。また直視下手術にも鏡視下手術にはないメリットがあります。当院では鏡視下手術のみにこだわらず、患者さんの状態にあわせた手術選択を心掛けます。

寒川病院 整形外科 鏡視下腱板修復術

人工肩関節置換術・リバース型人工肩関節置換術

鏡視下腱板修復術にて修復不能な場合は、腱移行術、小径骨頭置換術やリバース型人工関節を施行します。

変性してしまった軟骨部分を除去し、肩甲骨、上腕骨に金属製の人工関節を挿入します。人工関節にも様々な種類(解剖学的人工肩関節、リバース型人工肩関節、人工骨頭置換術)がありますが、症例に応じて最適な選択をします。

リバース型人工肩関節置換術について

2014年に日本に導入された比較的新しい人工肩関節で、腱板機能が破綻している場合にも使用できることが最大の特徴となります。高齢者で腕が上がらない患者さんが良い適応です。リバース型人工肩関節置換術の実施にあたっては日本整形外科学会が定めたガイドラインに基準が設けられていますが、当院は施設基準を満たしており、実施医基準を満たした医師も在籍しています。

寒川病院 整形外科 リバース型人工関節置換術

術後リハビリテーション

手術はあくまで治療のスタートであり、リハビリテーションで機能を回復させる必要があります。術式や患者さんのニーズ、患部の状態によって期間は異なりますが、術後早期からリハビリテーションを開始します。理学療法士が中心となって、個々の病状に合わせたリハビリメニューを作成いたします。

また当院ではタブレット端末(iPad)を用いた、腱板断裂術後の生活指導を行っております。この指導法により安全で安心な早期退院が可能となっています。このタブレットを用いた指導法は国内でも先進的であり学会でも注目を集めています。

寒川病院 整形外科 リハビリ
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